目次

last update: 2025/04

embOS RTOS環境で動かせるemWin GUIのデモサンプル
第4章: プロジェクトビルド方法
評価ボード:RZ/A1H-Starter-Kit-Plus




Embedded Studio開発環境でビルド

評価版パッケージのサンプルプロジェクトはSEGGER Embedded Studio IDE環境でビルドします。

デバッグモードビルド構成(RAMからコードを実行):Debug
リリースモードビルド構成(QSPIフラッシュからコードを実行):Release_Flash

  1. プロジェクトをインポートします
    Embedded Studioツールを起動して、「File → Open Solution..」コマンドで「RSK-RZA1H\Target」フォルダ下の「Start.emProject」プロジェクトを開きます。ビルド構成は「Debug」または「Release_Flash」を設定します。
    RSK-RZA1H
    ├ Target
     ├ Start.emProject   .............. SESワークスペースソリューション
     └ BSP
        └ R7S72100_RSK_RZA1H
           └ Start_Renesas_RSK_RZA1H.emProject   ...... SESプロジェクト
    
  2. アプリケーションを選択します
    プロジェクト設定では「\Application」フォルダ下のすべてのアプリケーションファイルはビルド対象外に設定しています。動作確認を行うテストサンプル(APIサンプルファイルまたはAppWizardサンプルフォルダ)をビルド対象に設定します。※すでに別のサンプルファイル・フォルダが有効に設定されている場合はマウス右クリックメニューからビルド対象外に設定(Exclude From Buildを有効に)します。

    APIサンプルを選択する事例
    動作確認を行うデモサンプルフォルダ(SES Project ExplorerウインドウのApplication→emWinAPIフォルダ下のサンプル)を選択し、マウス右クリックメニューからビルド対象(Exclude From Buildを無効に)に設定します。 API application

    AppWizardサンプルを選択する事例
    動作確認を行うデモサンプルフォルダ(SES Project ExplorerウインドウのApplication→AppWizardフォルダ下のサンプル)を選択し、マウス右クリックメニューからビルド対象(Exclude From Buildを無効に)に設定します。 AppWizard application
  3. プロジェクトをビルドします
    「Build → Rebuild Start_RSK_RZA1H」メニューコマンドまたは「Alt+F7」でプロジェクトを再ビルドします。正常にビルドできましたら「\RSK-RZA1H\Target\BSP\R7S72100_RSK_RZA1H\Output」フォルダ下にデバッグ用の実行イメージ及びリンカーMAPファイルなどが作成されます。 SES Project Build


emWinシミュレータ環境でビルド

評価版パッケージのデモサンプルはパソコン上VisualStudio環境でも動作確認できます。

emWinシミュレータ関連ファイル

RSK-RZA1H
 └ Simulation
    ├ Simulation_VS2019_Lib.sln  .... VisualStudioプロジェクト(VS2019以降)
    ├ Config  ............ emWinシミュレータのコンフィグレーション設定
    ├ GUI_Lib  ............ PCシミュレータ用emWinライブラリ、ヘッダファイル
    └ Simulation  ............ emWinシミュレータのスタートアップ処理

Visual Studio関連のプロジェクト環境設定

VisualStudioプロジェクト「Simulation_VS2019_Lib」のプロジェクトダイアログを開いて、以下の手順で設定内容を確認します。

  1. 設定ダイアログのプロジェクト構成に「すべての構成」を選択します。
  2. 「全般 → Windows SDKバージョン」に選択されているSDKがパソコンにインストールされていることを確認します。
  3. 「リンカー → 入力」タブを開きます。
  4. 「追加の依存ファイル」項目に「legacy_stdio_definitions.lib」を追加します。
  5. 「すべての既定のライブラリの無視」項目に「いいえ」を選択します。
  6. 「特定の既定のライブラリを無視」項目に「LIBC.lib;LIBCMTD.lib」を選択します。
  7. 「リンカー → 詳細設定」タブを開きます。
  8. 「安全な例外ハンドラーを含むイメージ」項目に「いいえ(/SAFESEH:NO)」を選択します。
  9. 設定内容が変更された場合は「OK」ボタンを押してプロジェクト設定を保存します。

以下の手順でVSシミュレータ環境でemWinアプリケーションをビルドします。

  1. VisualStudioプロジェクトのソリューションエクスプローラーウインドウの「Application」フォルダ下のすべてのサンプルアプリケーションファイルを選択してマウス右メニューの「プロジェクトから除外」コマンドでビルド対象外に設定します。 既存のサンプルを削除
  2. 動作確認を行うテストアプリケーション(APIサンプルファイルまたはAppWizardサンプルフォルダ)をコピー(Ctrl+C)します。VisualStudioプロジェクトのソリューションエクスプローラーウインドウの「Application」フォルダを選択してマウス右メニューの「貼り付け(P)」または(Ctrl+V)を実行して動作確認を行うテストアプリケーションのすべてのファイルをプロジェクトに追加します。 Add Application
  3. VisualStudioツールのメニューから「ビルド → ソリューションのリビルド」コマンドを実行してプロジェクトをビルドします。 Project Build
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